しりあがり寿さん「北斎の旅」にうっとり笑う~文化庁メディア芸術祭~

第19回文化庁メディア芸術祭01立春過ぎて、春になったら、グンと冷えましたね。六本木の風もキンと突き刺さるようでしたが、新国立美術館内は、何だかホッとでした(空調ではなくて、気分の話ね)。

只今開催中(2月3日~14日)の「第19回文化庁メディア芸術祭受賞作品展」。今年度は世界87カ国・地域から4,417 の作品が集まって、それらの中から約160点の受賞作が展示されています。

展示構成は、アート・エンターテイメント・アニメーション・マンガの4部門。なかでも、マンガ部門の展示はかなり充実していて、受賞作ごとに、仕事過程などを臨場感をもって鑑賞できるようになっています。大賞に「かくかくしかじか」(東村アキコ作)

個人的に、マンガにうといので、新人賞を受賞した、「エソラゴト」の作者が“ネルノダイスキ”という名前であることだけでも感動を覚えたり。

北斎動画01個人的には、しりあがり寿さんの作品Voyage de Hokusai (北斎の旅)に魅了されましたされました。

この作品は、2014年~15年にパリで開催された「北斎展」のために作成したショートムービーとのこと。エリックサティの「ジュ・トゥ・ヴー」のメロディにのって、はだかの北斎がバレリーナーのように、両腕を白鳥のように上下させながら、くるくる回り踊って旅していく動画です。江戸の浮世絵師北斎をフリーハンドなタッチでユーモラスに表現されているのが、たまりません。これ、ホント、いと、みやびです!

動画撮影していたら、監視スタッフの人に「動画はご遠慮ください。写真までです」と注意され、おりこうさんなので、写真だけ撮影しました。こちら、アート部門審査委員会推薦作品です。

文化庁メディア芸術祭は、キホン、誰でも(あなたもわたしも)エントリーできるようです。面白い思い付きと、それをカタチにする情熱があったら、来年度あたり、いかがでしょう?

って、もちろん、群を抜いていないと、展示にはいたりはされませんが。。。

現代の表現は、ITの威力を感じますが、伝えたいことは、人間の普遍であって、とてもアナログ部分のような気が。へぇ~って思うところたくさんあります。会期中、近くを通ったり、時間がやたらあったりしたら、立ち寄ってみると楽しいかも、です。無料ですし、ぜひ。2016年2月3日~14日。