「Hollo Goodbye」赤青メガネで見る驚き2倍の絵本。大人であることに飽きてしまった大人に贈りたい。

hello-goodbye01
「Hollo Goodbye」という本。
ワタリウム美術館on sundaysショップで見つけました。
タイトルも表紙もかわいいな、と思って、手に取ってパラパラ捲ると、赤と青のインクで書かれた絵ばかり。
不思議だなぁ~と思って見ていたら、
「それ、赤と青のメガネで見るんです。最後のページについてますよ」
と、スタッフの方。

hello-goodbye02で、最後のページ。
赤と青のメガネありました。紙で作られています。懐かしい!ありましたね、こういうの。昔は立体メガネって呼んでたけれど、プラスチックの3Dメガネなるものが出現し、定着化している今、この素朴なメガネは何と呼んだらいいのでしょう?

このメガネは、赤部分だけを通して見たり、青部分だけを通して見たり。

hello-goodbye03すると、全く違う絵が見えるのです!
赤色メガネでみると、青で描かれた絵。青色メガネで見ると、赤で描かれた絵。まったく違う絵が楽しめるのです!
考えてみると、そのしくみは単純だけれども、実際見てみると、それは、それは、感動的です。

私がいちいち驚きながら見ていると、
「すごく、おもしろいですよね。今日、ドイツから入って来たんですよ。プレゼントにも喜ばれます」
と、再び、スタッフの方。

で、そうか、クリスマスも近いし、近く会う予定の友人のプレゼントにしよう、と思って、購入。

が、自分で欲しくなって、家で、開けてしまいました(^^♪
というわけで、私のものです。

hello-goodbye05outsideとinsideというりんごのページ。赤メガネ、青メガネで見ると、それぞれとっても楽しい絵になります(^^♪

同じ場所にあるものごとは、ひとつでないのだな、と改めて気付かされます。

世の中もきっとそう。
自分色のメガネで見ていると、自分が見たいものだけが目に映ってしまっているんですよね。その景色は、他の誰とも違っているし、仲の良い友人や恋人さえも、全く同じということはない、ってこと、忘れてしまっていたかも、と。

誰かのメガネを借りてのぞくことはできなくても、少なくとも、その景色を想像したり、興味を持ってお話ししたりはできるんですよね。そうすれば、自分色の枠を大きく広げられて、見える景色も広がる、というもの。

ひとつの場所でもひとときでも、できごとは何層にもなってパラレルで進行しているし、景色も、ひとつだけではない、って、ステキ!そういうことを忘れない大人でありたいな、と思う、本日でした。

これ、本当に、プレゼントにぴったり。
子供にはもちろん、大人であることに飽きてきた大人に贈りたい、そんな絵本です。