【プンパニッケル】腹持ち、日持ちバツグン!後からじんわりタイプ!


Pumpernickel~プンパニッケル~

主産国/ドイツ
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≪パン言葉≫

オンリーワン・いぶし銀※

※いぶし銀:一見すると華やかさに欠けて見えるが、実際はとても実力や味わい(魅力)がある人の比喩表現。実力がありながら淡々と着実に物事をこなす人、他人へのサポートが上手い人などにつけられることが多い。(引用:ニコニコ大百科

≪プンパニッケルの特徴≫

ぎゅぎゅっと詰まった断面に、黒ともいえるカラメル色。まるでミートローフのようなどっしりとしたその姿は、我こそがパン!といわんばかりの迫力で、ふわふわしたパンが浮ついているようにも思わされてしまう程。ライ麦80~100%で作られるので、食物繊維が豊富。美容のために愛食するというモデルさんも。

プンパニッケルは、長い時間をかけて焼くのが特徴。短くても4時間、長ければ10時間以上の場合も。生地を型に入れて、湯をはったオーブンで焼き上げます。千切れるというより、ボロっと折れる触感で、口当たりはもっちり。ライ麦特有の優しい酸味とカラメルの甘い風味がクセになります。

一般的には薄くスライスして、サワークリームやクリームチーズを塗って食します。その他、ハムやスモークサーモン、パテなど、比較的味が濃くて油脂の多い食材との相性がとても良いパン。ワインやスープのおともにも。


≪パンキャラ≫

腹持ちが良くて、日持ちもバツグン!
後でじんわり味わい深くなるタイプ!

≪プンパニッケルからのメッセージ≫

生まれ故郷はドイツ北部ウエストファーレン地方。寒い地域で海もなく農作物の生産も限られているので、保存食はとってもありがたい存在です。わたしは腹持ちが良くて日持ちもバツグン。よって、現地での重宝ぶりはなかなかのものです。地域の食生活を潤す役割を担ってきたといっても過言ではありません。これ、プンパニッケルのオンリーワンとしての誇り(^^ゞ

焼き上がってから一週間程度はおいしいわたしですが、焼きたてよりも、翌日以降の方がライ麦本来の味が生地の中で整い、馴染んできます。後でじんわり味わい深くなるタイプです。堅くて濃厚でしっとり。ふわふわ感ほぼゼロのいぶし銀的な存在は、パン界の変わり種。世界的には好き嫌いが分かれるタイプではあるかもしれません。で、常々思うのは、初日の印象だけで判断しないで欲しいな、ということです。本当の良さが伝わるのには、時間がかかるものですから。

人は第一印象に左右される部分が大きいと言われます。脳科学的にはそれが定まる時間は、おおむね10秒以内であると。好むか好まざるかは、初めの一歩で決まってしまうということですね。そして、その決定が一度記憶されてしまうと、それうを覆すのは至難のワザ。
「それ、大好き!」
「それ、大嫌い!」
過去を思い浮かべて、この分岐点となった時はいつでしたでしょうか。多くは初顔合わせの日だったのではないでしょうか。

一方、「大嫌いだったけれど、大好きになった!」というケース。
これは、ほんの数回、あるいはないという場合も多いのではないでしょうか。

なぜなら、大嫌いが大好きに逆転するには、 “大嫌い”に向き合う必要があるから。人は快に引き寄せられる習性がありますから、そんな機会を自ら作るような奇特な人はそうはいません。たいがいは、強いられるタイミングにぶち当たるか、ものすごく熱心な人に押されるか、の場に遭遇し、やっと、「一度は知らなくていいと決めたものを知るチャンス」が訪れたりするものでしょう。そう、良くも悪くもタイミングに委ねられるわけです。

そして、向き合う度に、噛みしめる度に、良さがわかっていく、というのもたくさんある、と知ることになります。そして、それは、許し合う部分もカバーして壊れにくい、ということも。

確かに、仕事や面接ならば、第一印象は利益や就職に直結するので、お互い気を配りたいものです。でも、家族、夫婦、大切な仲間など、長く向き合う必要のある繋がりの中では、良い部分を見つけるお楽しみを増やしていきたいな、と思うのです。できたら、わたしがいることで、良い部分を引き出すことまでできたら、嬉しいな、とも。

向き合う度に、噛みしめる度に、分かり合う。そして時に許し合う。わたし、プンパニッケルは、そんな地道で崩れにくい関係を深めることで、みなさんの暮らしに役立っていきたいと思っています。オンリーワンの誇りを持って。健康食としてもおすすめですよ。

パン言葉とは?
パン言葉、パンキャラは個々のパンの特徴から、筆者の主観により導きだした表現です。
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